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kooieerly

して、中間地点に来たときでした。

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して、中間地点に来たときでした。

中学生で、この神社の階段を うさぎ跳びで128段も上るのは 至難の業のでした。
一週間ほど経つと、やっとの事で 中間地点に 休みなしに上れるようになります。

 そして、中間地点に来たときでした。
大鐘が、なんとなく 気になってしまいます。
気がつけば、鐘の鐘突き棒(撞木)を 触っていました。

 手に取ってしまうと、振ってみたくなります。
軽く振りました。

 振ってしまうと 鐘に当ててみたくなります。
軽く、当ててみました。

“ゴ~ン”。
思っていたよりも 小さな音です。
次に、思いっきり 鳴らしてみたい衝動に 駆られました。

 しかし、閑静な場所で 鳴らすと、結構 響くものです。
森の中を 大勢の木霊(こだま)達が、山彦(やまびこ)を 響き鳴らしているようでした。
 
 小学生のあの時は、この音が 町中に響き渡っていたのかと思うと、我に返ります。
あの時、この音が 二十発以上も 鳴り響いていたのでした。
鳴らした彼は、きっと この衝動に 駆られたのでしょう。
3年経って、彼の気持ちが なんとなく判った、私でした。

 ふと、下を見ると、注射器や針、ガラス瓶等 いろいろな医療道具や 見たことも無いようなものが 数多く捨ててあります。
今なら、不法投棄として 処分されそうな物ばかりでした。
そのなかに、あるものを見つけ、持って帰ります。

 家までの 2キロ弱の間、その あるものを鳴らしながら 帰りました。
回せば回すほど 鳴り響く音に 驚きと喜びを感じたのでしょうか。
周りのことなど気にもせず、鳴らしながら帰ったのです。

 翌日、またもや 大騒ぎ。
私が 鳴らしながら帰った物、それは 消防車のサイレンホーンでした。
あの、高音で耳に残るサイレンの音を 鳴らしながら 帰っていたのです。
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